ヘタな人生論より古典に学ぶ会の名が示すとおり、何は無くとも「古典に学ぶ!」のが当サークルのメインテーマです。
古典の魅力を紹介していきます。
”古典”と聞くと、時代遅れの古臭い遺品というイメージをもつ人はあるかも知れません。
しかし、古典の世界には、現代社会に通じるさまざまな生きる知恵が隠されているのです。
たとえば『徒然草』第185段「城陸奥守泰盛」の全文を掲載すると
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城陸奥守泰盛は、双なき馬乗りなりけり。馬を引き出させけるに、足を揃へて閾をゆらりと越ゆるを見ては、「これは勇める馬なり」とて、鞍を置き換へさせけり。また、足を伸べて閾に蹴当てぬれば、「これは鈍くして、過ちあるべし」とて、乗らざりけり。
道を知らざらん人、かばかり恐れなんや。
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非常に乗馬の名手であった安達泰盛は、
気性の荒い馬を見ては、別の馬にかえ
鈍感な馬を見ては、また別の馬にかえたそうです。
その道に習熟した人ほど、用心に用心を重ねる、という教訓ですが
概して私たちは、門外漢の分野ほど、不注意で失敗をしがちです。
その分野に精通する人でさえ、いや熟練している人ほど、用心に用心を重ねて失敗しないように心がけるのですから
素人が何かをする際には、細心の注意を払う気持ちを持ちたいものです。
こう言うと、ちょっと抽象的かも知れませんが、
料理べたな人が「あれもこれも」と変な調味料を入れて料理をまずくしてしまうのに対し
料理上手な人ほど、きちんと分量をはかって、味見をして、美味しい料理を作るのにたとえられましょう。
なんだか古典に親しみが湧いてきませんか?
このように古典には人生におけるさまざまな知恵が教えられています。
私たちのサークルの目的は、単に古典を学ぶだけではなく、その古典に生きる叡智を学ぶことが目的です。
ぜひ、あなたも一緒にいかがですか?